どういう工場を作りたいのか









最初に考えなければならないのは、いま工場が何を必要としているかではなく、どういうシステムが手に入れば、何人で工場を運営できるのか、そのためにはどういう工場を作らねばならないかです。

受注用マシンが3台あるとします。1日300件の受注があります。一台で100件入力できます。5台あれば一台で60件入力です。受注入力要員は3名でもいいでしょう。受注入力がすめば顧客対応や、他の作業も頼むことができます。そこには生産管理の責任者、副責任者が必要です。スケジューリングには経営的意思決定が必要です。計画がロスも利益も確定します。

コンピューターが自動で動いたとしても、人間の最終的な判断が必要です。

技術的には最終的な判断をなくすシステムもできます。しかしそうすると無茶な生産をやります。やらないように設定をしておけば、作れなくなるかも知れません。スケジューラーは、一定以上不都合があると停止して人間に判断を委ねます。それでいいと思います。

全自動処理はお客様より立場が強く、何をやってもいいのならできますが、通常コンピューターで全自動にすると、おそらく会社が成り立たないでしょう。

コンピューターやネットワークを維持するためには、計算機室責任者と副責任者が必要です。ただ、この方々は生産計画だけではなく、OAや電子メール、インターネット、電子商取引などコンピューター、情報すべてを担当します。

経営とは理想の体制を作ることかも知れません。そして、予定通りの利益を達成することです。それを実現できるシステムと、それを運用するために必要なコンピューターを無駄なく装備することです。そして、要員を訓練して、理想の体制を実現し、ミスのない生産を行うことです。

お客様の要望も、製品も工程も機械も人員も材料も変化します。生産効率を上げるために、常に変化に対処していくためにコンピューターやネットワークや環境が変化すれば、ソフトやシステムも対応が必要です。長期的に運用していくとき、信頼性の高いシステムは最強の武器になります。