PSN 生産管理システム概要


生産管理系システム

  1. ダイナミックスケジューラ
  2. スタティックスケジューラ
  3. オンラインNCマネージャー
  4. 稼働実績収集システム

業務管理系システム

  1. 引合段階の管理システム
  2. 受注管理系システム
  3. 発注/仕入管理系システム
  4. 在庫管理系システム
  5. 入出庫管理系システム
  6. 売掛・買掛・入出金管理システム
  7. 経理システム

生産管理系システム

1. ダイナミックスケジューラ

リアルタイムスケジューラのことをダイナミックスケジューラといいます。生産管理ではリアルタイムというより、受注一件ごとに生産計画を作り直したり、ある時間間隔の受注データのチェックにより、その間の受注データの増えた分や、変更や削除などを常に行いながら生産計画をつくるスケジュラ−をダイナミックスケジューラといいます。

「ダイナミックスケジューラ」モジュールは「スタティック・スケジューラ」モジュールと組み合わせてダイナミックスケジューリングを行います。

受注データを自動的に読み込み、客先への納期と各工程の生産能力から判断し、全工程のリアルタイムな製造負荷を考慮した各工程の最適な計画日を仮決定して日付ごとの負荷量をそれぞれ日ごとに仮山積みします。受注を次々に受け付けていくと、作業量が規定をオーバーします。その場合、処理能力を越える工程は、納期に間に合うように前日に作ったり(前崩し)、翌日に持っていったり(後崩し)他の製品の製造を他の日にして、その日の量を減らしたり、その工程と取り替えることができる他の工程に変更(代替工程)するなどしてして「山積み」「山崩し」により負荷を平準化して生産効率を高めます。

優先ファクター
  1. 納期を絶対優先する。
  2. 工場内在庫は可能な限り最少にする。
  3. ロスを最少におさえる。


山積み・山崩し処理は納期からみた各工程間の余裕期間で判断し実行します。
前崩し :製造予定日の移動を前方にのみ行います。
後崩し :製造予定日の移動を納期日に向かってのみ行います。
前崩し→後崩し :前崩しを優先して、さらに後崩しも行います。
後崩し→前崩し :後崩しを優先して、さらに前崩しも行います。

代替工程がある工程について、負荷が設定値を越えた場合は代替工程に工程を変更させることができます。山積み・山崩し・代替工程処理は、自動モードとオペレータ操作によるモードの2種類があります。

ダイナミックスケジューラ

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リアルタイムモニターは、スケジュールのための表示やユーザーインターフェースをすべて行うものと、スケジューリング結果のリアルタイムな表示を専門に行うものの2種類があります。

工程・製造予定日別にその工程の生産能力に対する受注の割合いを棒グラフに比較表示したもので、青色,赤色,緑色で状態を表します。

負荷グラフには以下の2種類があり、表示するグラフの数や大きさは任意に設定できます。

工程ごとの負荷のリアル表示、工程別あるいは生産予定日別の受注や負荷状況がモニタリングできます。稼動実績を組み合わせることにより、リアルタイムに刻々と変化する計画と実績を対比して表示するので、工場のリアルな生産活動をモニターできます。

2. スタティックスケジューラ

スタティックスケジューラ
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1.編集機能・編集支援機能

スタティックスケジューラは、スケジューリングに役立つ各種編集機能や編集支援機能を持っています。

▼画面に読み込んだデータを編集する機能として
全て選択, 選択反転, 選択記憶, 切り抜き, 貼り付け, 編集, 製造予定日変更... 等
▼画面に読み込んだデータの検索や順序の変更をする機能として
検索, 並び替え, 反転並び替え, グルーピング, 平坦化, 工程整列... 等
▼画面に読み込んだデータの各種情報を参照する機能として
ロット長チェック, リアルタイム合計表示(ロット長, 平米数,才数等)... 等

2.NC指示データの作成

スタティックスケジューラで作成した計画データを、NC装置を持つ製造機器に転送することができます。

図

3.スケジューリング

▼貼合スケジューラ

3. オンラインNCマネージャー

ネットワークで接続された貼合スケジューラとコルゲータ、あるいは製函スケジューラと製函印刷機との間で、コルゲータや製函印刷機のNC装置に対して生産制御データをオンラインで送ります。これにより、それぞれのスケジューラから生産機械に対して、生産データの受け渡しが即座に行えるようになります。

4. 稼働実績収集システム

コルゲータや製函印刷機のNC装置から実績データを取り込み、この実績データを集約して稼動実績データとして管理します。コルゲータや製函印刷機から実績データが取り込めない場合は、そのデータを手入力します。ダイナミックスケジューラでは、この稼動実績データを取り込むことによりリアルタイムな製造実績状況のモニタリングを可能としています。

NC実績管理・稼動実績管理
図

1. 実績データの管理

実績データ・実績情報を取り込み、製品や半製品についての実績管理が行えます。

▼実績データの取り込み

業務管理系システム

1. 引合段階の管理システム

「SystemN/引合段階の総合管理システム」は、段ボール製造業における営業引合が発生してから受注決定に至るまでの過程で、営業活動や製品設計を積極的に支援し、総合的に管理するシステムです。

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機能の概要

製品設計
顧客から提示された仕様に基づいて、シートやケースのサイズ、使用する原紙や段の種類を入力し、製品の製造仕様を設計します。ケース製造の引合に対しては、箱の形式や内寸,、外寸を入力すると、罫線寸法や最適シート寸法、取数を自動的に計算し展開図を作成します。
工程計画
その製品を製造するのに必要な工程を登録し、工程ごとの標準作業時間から製造に要する日数を求めます。この際、例えば印刷工程において、即乾性インクを使うか否かによって工場内での滞留が生じる場合は、その時間も考慮します。この工程計画により、注文を受けた日から出荷日を決定したり、納期から逆算した最終受注日を決定することができます。
原価見積
製造仕様に基づいた原材料の所要量から材料費を求め、受注ロットの格差を加味したシート価格を計算し、これに製造工程のリードタイムを反映させた加工費や、運送費、販売管理費を加えて製造原価を算出します。この製造原価に基づいて販売価格を設定し、顧客に提示する見積書を作成します。
製造仕様データベース
製品設計や工程計画において入力した、ケースの製造仕様に関わるデータを登録するためのデータベース。受注が決定した段階で、受注管理システムにおいてこのデータベースから該当する製造仕様データを読み込み、以降の生産計画の作成へとデータを受け渡します。
顧客との取引条件データベース
引合段階における営業交渉の結果、成約した価格や取引条件などを登録するためのデータベース。受注が決定した段階で、受注管理システムにおいてこのデータベースから該当する取引条件データを読み込み、請求書発行、売掛管理業務へとデータを受け渡します。

2. 受注管理系システム

総合業務管理
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6. 売掛・買掛・入出金管理システム

  1. 締日による請求書発行と連動した売掛金管理システム、および受取請求書による買掛金管理システムは、ネットワーク接続された受発注システムおよび入出庫管理システムと連動して、自動の売掛/買掛管理を行い、入出金管理システムに対する支援情報を創り出します。
  2. リアルタイムな売掛/買掛の管理を実現しています。
  3. 各種プリンタに自由に出力できる請求書発行システムを備えています。

7. 経理システム

  1. 仕訳伝票の入力、もしくは販売・仕入・入出金管理からの自動仕訳データに基づく総勘定元帳や、BS/PLの出力は勿論のこと、資金科目を取り入れた資金繰表や資産運用表の自動出力システムや、製造原価計算システムにまで対応させることができます。
  2. 仕訳入力において、通常の勘定科目に加え、取引の内訳細目を摘要として登録することにより、仕訳データを単なる経理データに終わらせることなく、経営情報として活用することができます。