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ダイナミックな性能の測定と比較
(モーター回転数の計測5)

前回はモーターを定格電圧で、0Vから立ち上げてダイナミックな特性を測定しました。今回は20個のモーターを測定しその比較を行ないました。DC12Vのスロットレーシング用モーター(マブチモーターFC-130S)の回転音を測定してみました。ラジコン用のモーターなどにも応用できます。

 
計測日時 2002年9月12日 7:59
計測場所 東京都渋谷区代々木の自宅マンション内
マイク SONY ECM-MS957
パソコン DELL INSPIRON 5000e
OS Windows 2000 Professional
再生ソフト Windows Media Player
測定分析ソフト DSSF3 英語版

今回も、多くのデータを計測するために、実験をデジタルビデオに収めて、その音声データから測定分析を行いました。

RAのファイル管理メニュー

SAのファイル管理メニューです。

今回は12.27Vの計測です。比較のために、全部同一条件で、データをとりました。

R16モーターのランニングACF測定。

SA分析結果 R16モーターの110msec後のACF ピッチが2.38msecです。

SA分析結果 R18モーターの110msec後のACF ピッチが2.43msecです。

SA分析結果 Z1モーターの110msec後のACF ピッチが2.45msecです。

接続後、50msec後、80msec後、110msec後の回転数と、最高回転数を自己相関のピッチから求めました。およそ50msecは5割、80msecは8割、110msecは、ラビットモーターが9割くらいの回転数までのそれぞれ所要時間です。優先順位としてスタート後110msec後の回転数を第一優先に、また、次には80msecの回転数を、さらにその次には最高回転数を優先しています。これは、動的な性能を重視したためです.確かに最高回転数は重要な要素です。最高回転数が高いのは優れたモーターの条件です。

20個のモーターの測定結果をエクセルの表にまとめてみました。

 

Number

50msec

pitch

80msec

pitch

110msec

pitch

80

rpm

Max

110

rpm

Max

rpm

Lap Time

sec

1 R6 2.8 2.45 2.3 24490 2.21 26087 27149 7.264
2 R16 3.5 2.55 2.38 23529 2.26 25210 26549 7.394
3 R18 3.4 2.6 2.43 23077 2.32 24691 25862 7.4
4 Z1 5.7 2.51 2.45 23904 2.38 24490 25210  
5 NEW2 2.9 2.55 2.45 23529 2.3 24490 26087 7.41
6 R31 3 2.6 2.45 23077 2.39 24490 25105 7.6
7 Z12 5.5 2.6 2.48 23077 2.39 24194 25105  
8 Z6 3.2 2.6 2.5 23077 2.38 24000 25210  
9 Z8 2.9 2.6 2.5 23077 2.42 24000 24793  
10 Z10 3.2 2.62 2.5 22901 2.38 24000 25210  
11 Z4 3.6 2.7 2.5 22222 2.28 24000 26316  
12 Z3 3.3 2.7 2.55 22222 2.45 23529 24490  
13 R3 3.45 2.67 2.59 22472 2.5 23166 24000  
14 Z2 3 2.72 2.6 22059 2.5 23077 24000  
15 R17 4.5 2.8 2.6 21429 2.39 23077 25105  
16 R32 3.35 2.8 2.6 21429 2.55 23077 23529  
17 NEW1 4 3 2.6 20000 2.38 23077 25210 7.56
18 #7 4.1 2.8 2.7 21429 2.6 22222 23077  
19 R8 5.4 3.8 2.78 15789 2.44 21583 24590  
20 Z5 5.7 2.9 3.1 20690 2.28 19355 26316  


前もって最高回転数で、よかったもののみを対象にしています。あまりにも回転のあがらないものは問題外として、この測定は行ないませんでした。名前がZから始まるモーターは(慣らし済みですが)未使用のモーターです。

「レーシングパラダイス世田谷」の1F 4コースを使用してのベストラップの記録を参考につけておきます。GT40改(120g)を使用して行なったものです。一番最近の8月11日の記録です.確かにR6は1番、R16は2番目に性能がよいモーターです。このモーターの場合はダイナミックな測定で110msec後での回転数がわかれば十分かもしれません。

この計測例ではアナログ波形に対するランニングACF分析での時間解析から、音の瞬間エネルギー、ピッチとピッチの強さ、響きを計算してみました。今回は5/1000秒刻みの分析により、モーターを一定経過時間後のピッチによって比較してみました。

September 2002 by Masatsugu Sakurai


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