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捻髪音、笛音、いびき音(すべて異常)の測定分析
(肺の聴診3)

前回の続きです。

(1)異常な肺音 (捻髪音)

捻髪音も異常音です。肺線維症、間質性肺炎の症状です。 ランニングACFの測定画面に読み込みました。パリパリ、プチプチといった音です。持続時間は短くて5msec以下です。

SAで読み込みます。今まで行ったデータが並んでいます。赤いものは再計算済みです。青いものはまだ計算していません。

計算条件は同じです。

計算終了しましたのでSAで、表示しました。先頭は、Φ(0)音圧レベルの時間変化です。X軸は測定開始後の時間を表示しています。測定時間は22.97秒です。
この症状の音が持続時間が5msec以下あれば、SAでの計算条件が、積分時間10msecで、ステップが5msecごとの分析ですから、音圧レベルは平均10msecの平均ですからすこし解析解像度が低いようですが、もうひとつの重要な解析が5msec刻みでおこないますから、今回はこのまま他と同じ分析を行います。

先頭のピークを中心にズームしてみました。

この段階で、他の音響パラメーターのτ1や、φ1やτeや、もともとの、特徴点この場合は音圧レベルの特徴的なピークのポイントでのACFのグラフを組み合わせ画像として作ってみました。

このピークのまえでτe最小のポイント測定経過後1.515秒のACFのグラフです。

測定経過後1.55秒のピークのACFのグラフです。

 

パチパチと、2個の捻髪音が測定されています。これも明確な、音響特性をもった音です。


(2)異常な肺音 (笛音)

「笛音は気管支喘息患者に特徴的なラ音とされている。気管支喘息や気管支狭窄の症状で、肺野全体に聴かれ、頸部に最強点がある。気管支喘息以外にも、腫大リンパ節や縦隔腫瘍による、外部からの圧迫、気管支癌、滲出物や粘膜の炎症による気管支内腔の狭窄によって聴こえる」をランニングACFの測定画面に読み込みました。音はギューといったかんじの音です。持続時間は250msec以上です。

SAで表示しました。先頭はΦ(0)音圧レベルの時間変化です。X軸は測定開始後の時間を表示しています。測定時間は12.15秒です。
この症状の音が持続時間が250msec以上あれば、SAでの計算条件が、積分時間10msecで、ステップが5msecごとの分析ですから、音圧レベルは平均10msecの平均音圧で、解析が5msec刻みでおこないますから、笛音の音の分析が精密に行えるはずです。

先頭のピークを中心にズームしてみました。

この段階で、他の音響パラメーターのτ1や、φ1やτeや、もともとの、特徴点この場合は音圧レベルの特徴的なピークのポイントでのACFのグラフを組み合わせ画像として作ってみました。

測定開始後3.3秒から3.6秒の約300msecに発生した、笛音をズームアップしました。


(3)異常な肺音 (いびき音)

「いびき音は笛音より低音性である。咽頭から、主気管支までの閉塞ないし狭窄があることを示す所見であり、この部の炎症(分泌物貯留)、異物、腫瘍などが原因となる。肺水腫の際にも認められるが、この際は吸気のみならず、呼気にも聴かれることが多い」音はグーといったかんじの音です。持続時間は250msec以上です。ランニングACFの測定画面に読み込みました。

SAで表示しました。先頭は、Φ(0)音圧レベルの時間変化です。X軸は測定開始後の時間を表示しています。測定時間は11.27秒です。この症状の音も持続時間が250msec以上あれば、SAでの計算条件が、積分時間10msecで、ステップが5msecごとの分析ですから、音圧レベルは平均10msecの平均音圧で、解析が5msec刻みでおこないますから、いびき音の音の分析が精密に行えるはずです。

先頭のピークを中心にズームしてみました。

この段階で、他の音響パラメーターのτ1や、φ1やτeや、もともとの、特徴点この場合は音圧レベルの特徴的なピークのポイントでのACFのグラフを組み合わせ画像として作ってみました。

後方の特徴的なピークに注目してみました.

測定開始後2.56秒に発生した「グー音」がひとつ2.83秒まで、持続時間は270msecです。次は2.83秒後にも発生します。3.1秒まで続いているとすれば、こちらも持続時間は270msecです。

ピークでは900HZくらいの第一フォルマント周波数です。

通常は音の小さな、2−3KHzの周波数成分の肺の呼吸音が、この例では、900Hzから 下がって、少なくとも250msec以上連続して、300〜200HZの低い周波数成分が中心となって現れるのもわかりやすいです。

このACFの波形から見ても、ピークの前のτeが比較的短い物で、この計測例ではいびき音が始まる瞬間です。6.5msecの遅れ時間は、喉の声帯の基本周波数のようです。(大体一定で、この場合150HZの周波数で振動しています)
これを音声と認識した場合0.5msec、0.8msec、1.2msec、2.5msecの遅れ時間は400Hzの周波数成分に相当し、喉や口などから共鳴して聞こえてくる音が、ごく弱い2kHz、強い1.2kHzと弱い800Hzと一番強い400Hzのピークを持っていると分析できます。

April 2003 by Masatsugu Sakurai